ついに108円割れしたドル円
今週は何かとドル円を押し下げる要因が多く、
本日14時頃に発生したメキシコでの地震等をきっかけに長らくサポートされていた108
円をついに下抜けてしまいました。
併せて意識されているのが米10年債利回りで、こちらはギリギリ大台の2%を割れる
ことなく推移していますが、週末9日(土)には北朝鮮の建国記念日を控えており、な
かなか油断のできない状況が続いています。
ただし、ここから下げてもせいぜい1円程度なのではないかというのが個人的な意見で
す。というのも、これ以上ドル売り円買いを進める理由がないと思うからです。ドルを
買う理由は見つからないのですが、売る理由もないと思っています。理由は下記の通り
です。
①FRBの金融政策を考えて見ると、バランスシート縮小はしゅくしゅくとやるでしょう
し、年内の利上げももはや20%程度しか織り込まれていない中で、更に利上げ観測が後
退してもドル円への影響は知れているような気がします。
②トランプ政権の政策うんぬんの話についても、債務上限の話は一旦暫定措置で合意し
ました。税制改革の話ももはや期待が後退しきっている状況下で、むしろ年内に何か出
たらラッキーぐらいの感覚で市場は捉えているように思います。
③北朝鮮問題についても、市場では意識されていますし、何か報道がある度にドル円は
下落していますが、その度に反発しています。そもそも北朝鮮が所謂レッドラインを越
えてくることはかなり可能性の低いことだと思いますので、北朝鮮の報道があった後は
むしろ絶好のドル買いのチャンスであるように思います。
④経済指標が下振れた場合、直後はドル円の下方向で反応するとは思いますが、有る程
度それは織り込まれているような気がします。ハリケーンによる一時的下振れであるこ
とが分かっている以上、下落が続くような影響はないと思っています。更に、自然災害
は必ずしも悪いことばかりではないのです。発生直後はもちろん悪影響が前面に意識さ
れますからドル売り反応してますが、復興支援需要がありますから、むしろ中長期的に
見ればドルや米株にとっては好材料とも成り得るのです。
と、そんな感じで今後のドル円を見据えています。