ジャクソンホール会議を受けて(2017年8月26日)
ジャクソンホール会議にて昨日イエレンFRB議長(23:00~)、ドラギECB総裁(4:00~)のそれぞれがスピーチを行いました。
スピーチの原文はそれぞれ下記URLからご覧いただけます。
イエレンFRB議長:
The Fed - Financial Stability a Decade after the Onset of the Crisis
ドラギECB総裁:
https://www.ecb.europa.eu/press/key/date/2017/html/ecb.sp170825.en.html
相場の反応を見てみると、
①ドルはイエレンのスピーチ直後に売られている一方、
②ドラギのスピーチ後はユーロ高で反応しています
いずれも金融政策に関する踏み込んだ言及はなかったかと思いますが、
ドル売りの反応としては、
年内の利上げに関する言及も、金融政策に関する言及もなかったことから、
期待外れな内容だったため、失望感からドル売りといった感じでしょうか。
一方ユーロに関しては、
7月ECB理事会や、議事要旨でも少しユーロ高への懸念に言及されていたことから、
場の一部ではユーロ高懸念もあったように思いますが、当スピーチではユーロ高に関
する懸念がなかったことが好感された、と言う風に解釈されているものかと思います。
下記URLはブルームバーグの記事ですが、
ECBメンバーであるバイトマン独連銀総裁や、ハンソン・エストニア連銀総裁は現状
のユーロ高をあくまで欧州経済を反映したものだとしており、ユーロ高を懸念している
ような姿勢は彼らからは伺えません。
ユーロ高は景気回復を反映-ECBのハンソン氏とバイトマン氏 - Bloomberg
そんな中で、ドラギECB総裁からもユーロ高牽制発言が聞かれなかったことで、市場に安心感が広がり、ユーロ買い優勢となったのかもしれません。
個人的にはこの水準でもユーロ高懸念が示されない点を踏まえると、9月ECB理事会(9/7)で来年のQE減額決定を受けて大台の1.2を上抜ける展開を期待したいと思います。
それではまた。